内臓脂肪、中性脂肪、コレステロールの違いとは?

脂肪もコレステロールも、身体に必要不可欠な物質

健康診断の結果を渡されると、まず気になるのが中性脂肪(トリグリセリド、TG)・コレステロールといった項目ではないでしょうか?
生活習慣病と密接な関係のあるこれらは、「悪物」と一般的には思われがち。
でも実は、身体にとって必要なものなのです。

 

人間の体は、飢餓状態に陥ると途端にダメージを受けます。

特に脳細胞は低血糖・低酸素に非常に弱く、一度低血糖を起こして障害を起こすと、その部分の脳細胞は再生されません。

 

脳細胞は、人間が生きていく要。
そのため人間は、飢餓状態に陥ると自ら糖分を作り出す「防御機能」が備わっているのです。

 

それが、脂肪細胞。
中性脂肪というのは、身体の中のエネルギーです。
これをためておいて、飢餓状態になったり極端にたくさんの運動をしてエネルギー不足に陥った際に引き出して、糖分を作り出します。
これによって、食事を摂るまでの一時しのぎができるわけです。

 

ね?大事な働きでしょう?

 

次にコレステロールですが、これもまた悪物の筆頭にあげられますね。
しかしコレステロールも、人間の身体を作り出す細胞一つ一つを形成する生体膜の材料として必須なのです。

 

更に、副腎皮質ホルモンや性ホルモンといった、人間が生きていくのに必要不可欠なホルモンの前段階の物質でもあります。
コレステロールがないと、人間が生きていくのに必要なだけのホルモンが作られないのです。

 

まとめますと、

  • 中性脂肪は、エネルギーの貯蔵庫。
  • コレステロールは生体膜の構成成分、各種ホルモンの前駆物質。

という重要な役割があるのです。

 

内臓脂肪と皮下脂肪、中性脂肪の関係は?

中性脂肪は、普段は肝臓や脂肪細胞の中に貯蔵されています。
飢餓状態になって初めて分解し、エネルギーとして活用されるのです。

 

では、脂肪細胞って何でしょうか?
脂肪には、大きく分けると内臓脂肪と皮下脂肪があります。
一度は耳にしたことがありますよね?

 

横になったら腹の肉が横に垂れる・腹の肉をつまむことができるタイプは、皮下脂肪です。
ところが、横になっても上に突き出たままの肉・つかむことのできない肉は内臓脂肪です。

 

このうち危険なのは、内臓脂肪。

 

痩せ型の人でも、内臓脂肪によって脂肪肝になっている人は良くいます。
これがなぜ悪いのでしょうか?

 

内臓脂肪は、中性脂肪が血流にのって、最終的に肝臓に入り込みます。
脂肪が肝臓に入り込むと、インスリンの効き目を悪くして(インスリン抵抗性の誘発)、糖尿病を引き起こすとされています。

 

また、内臓脂肪の蓄積面積が増大するに伴い、インスリン抵抗性だけでなく血の塊(血栓)や血圧上昇を起こすこともわかっています。
これらを放置すると、心筋梗塞や脳梗塞を合併する可能性が格段に高くなるのです。

悪玉コレステロールと善玉コレステロールの違いは?

最後にコレステロールについてです。
悪玉コレステロール・善玉コレステロールという言葉を聞いたことがあると思います。
この違いは何でしょうか?

 

悪玉コレステロール(LDLコレステロール)

増加すると、動脈壁にこびりついて動脈硬化を引き起こす。

 

善玉コレステロール(HDLコレステロール)

血液中に含まれる過剰なコレステロールを回収する。

 

よって、LDLの高くてHDLの低い人が高コレステロール血症、というわけです。
現在ではこの呼び名は使われておらず、高LDL+低HDL+高トリグリセリド(中性脂肪)の3つを合わせて「脂質異常症」、というのが正しい病名となっています。

 

 

中性脂肪もコレステロールも、身体に必要な物質。
でもそれが、現代人は過剰になり過ぎ。
それは生活習慣の変化によって運動量が減り、食習慣が乱れて脂質過剰な食事に偏っていることが原因です。

 

大変怖い内臓脂肪ですが、ありがたいことに、有酸素運動をすることで皮下脂肪よりも分解・消費されやすいものです。
つまり、運動をすることでわざと飢餓状態を作り上げると、蓄積された内臓脂肪からエネルギーを放出して、脂肪を減らしてくれるのです。

 

内臓脂肪・中性脂肪・コレステロールの違い、おわかりいただけたでしょうか?
この記事を読んだあなたは、きっと今日から(!)生活習慣を改めてくれることでしょう。

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